薄毛やハゲに悩む男性は今も昔も変わらず多く、育毛剤や育毛シャンプーといったジャンルの商品はよく売れているようですね。
そもそも薄毛というのは、男性ホルモンが影響しています。男性ホルモンは強く男性的な魅力的を高める一方で、薄毛やハゲたりすることがわかっています。
その他にも、最近増加している前立腺肥大症(ぜんりつせんひだいしょう)の発症にも男性ホルモンが関係しています。
前立腺肥大症というのは、排尿や生殖に関わる男性特有の臓器で、男性ホルモンや加齢の影響でこの臓器が大きくなり、頻尿、尿漏れ、残尿感などの症状があります。
前立腺肥大症の薬物療法にはさまざまな薬があるのですが、実はこの薬の中にハゲが治る薬があります。それは、「デュタステリド」と呼ばれる男性ホルモンの働きをおさえる作用がある薬です。
この薬は、男性ホルモンのテストステロンがより活性の高いジヒドロテストステロンという物質に変化することを防ぐことで、肥大した前立腺を縮小させたり、排尿障害を改善させます。
男性ホルモンをおさえることで、症状を緩和させるのが目的の薬なのですが、なんと「育毛効果」という薄毛の人にはうれしい副作用が確認されています。男性ホルモンの働きが抑えられることで、薄毛などに対する効果も同時にあるということですね。
ただし、デュタステリドはあくまで前立腺肥大症のための薬。薄毛治療の薬としては健康保険の適用外となります。