ノロウイルスによる感染性胃腸炎が流行しています。
しかし、ノロウイルスへ直接作用する抗ウイルス薬はありません。恐らく、病院に受診すると吐き止め、整腸剤などが処方され、下痢止めは回復を遅らせるため、用いることはありません。
薬は、食事が摂れなくても必ず服用してください。1日3回の服用薬では、4~5時間おき、1日2回の服用薬は、12時間おきを目安に服用してください。吐き気止めは、食前=食事の30分前の服用ですが、絶食中なので、いつも食事を食べる時間を目安に服用しましょう。
病院で点滴を行い自宅での療養になりますが、自宅では、絶食し、イオン飲料で水分補給を行う対症療法が主な治療です。
近年、飲む点滴と呼ばれるOS-1などの経口補水液があります。通常のイオン飲料に比べ、糖分濃度が高く、電解質濃度が低く、下痢や嘔吐、熱による脱水状態の場合には、この経口補水液が適しています。
ただ、1本=500ml中に塩分が1.5g含まれていますので、高血圧の方は、塩分が過剰になりやすいですので、注意してください。
また、嘔吐物や便の処理にも気をつけなければなりません。ノロウイルスは、1~2週間は排泄されていますので、キチンを処理しなければ、家族に感染する可能性が高くなります。
ノロウイルスの消毒には、次亜塩素酸ナトリウム=ハイターを使用します。嘔吐物や便の処理には、キャップ2杯=10mlの漂白剤を水を入れて500mlにします。感染者が触ったドアノブや手すりなどの消毒には、キャップ1杯=5mlの漂白剤に水を入れて1000mlにします。使用時には、喚起は十分におこなってください。