「葛根湯とは?」のページで葛根湯の概要について説明しましたが、時々、間違った飲み方をしている人がいますので、このページで掘り下げてみたいと思います。
「風邪をひいたら葛根湯」というフレーズのテレビCMの影響かどうかは分かりませんが、風邪のひき始めから終わりまで、葛根湯を飲み続けている人を見かけます。
しかし、これは葛根湯の効果的な飲み方とは言えません。
葛根湯は、風邪の初期に、悪寒、発熱、首筋のこわばり、肩こりなどがある時に効果の高い薬です。風邪にかかって数日経過した時に葛根湯をいくら飲んでもあまり効果は期待できません。
では、どのタイミングで飲めば良いのか?
葛根湯の服用の目安は、風邪をひいたと感じてから1日程度の時期に服用すると体が温まり、寒気がとれて徐々に発汗します。そして、体の抵抗力を高め、風邪を根本的に治していきます。
もし、風邪をひいて数日経った頃なら、普通の体力の人であれば「柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)」、体力のない人で腹痛・下痢などがある場合は、「真武湯(しんぶとう)」などが処方されます。
風邪は漢方が得意とする病気のひとつです。症状にあわせてさまざまな処方が用意されているので、自分にあった薬を選ぶことが大切。
ですので、病院や薬局で漢方薬を処方してもらう場合は、かぜのひき始めなのか、2~3日たっているのか、こじらせて長引かせてしまっているのかなど、症状を正しく医師や薬剤師に伝えるようにしましょう。